うちいくら?国の成約データで、うちの値段がわかる
  1. うちいくら?
  2. 売却ノウハウ
  3. 不動産売却にかかる期間はどれくらい?査定から入金まで工程別の日数

不動産売却にかかる期間はどれくらい?査定から入金まで工程別の日数

不動産売却は査定から入金まで標準で4〜6か月。媒介契約後のレインズ登録期限、売り出しから申込までの読めない期間、住宅ローン審査で決まる決済日を、工程ごとの日数に分けて積み上げます。引っ越しと資金の逆算に使える形にしました。

不動産売却にかかる期間はどれくらい?査定から入金まで工程別の日数

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転勤の内示が出て、「じゃあ家、いつまでに売ればいいんだ」と電卓を持ったまま固まる。あるいは実家の片付けを始めて、「これ、売るとして何月に現金が入るんだろう」と考え込む。

この記事の結論

結論から書きます。

  • 査定を申し込んでから入金まで、標準で4〜6か月。最短でも2か月は見ておく。
  • いちばん読めないのは「売り出してから購入申込が入るまで」。ここだけで1〜4か月の幅がある。
  • 売買契約から決済(入金)までの1〜2か月は、買主の住宅ローン審査が時計を握る。売主にできることは書類の準備だけ。

以下、工程を12に割って、それぞれ何日かかるかを積み上げます。数字の出どころは全部書きます。

この記事の目次
  1. 全体像:4つのかたまりに分けると読める 📅
  2. 前提の確認:あなたは3つのどの型か 🏠
  3. 工程別に積み上げる:12ステップと日数 📋
  4. ステップ1〜3:査定を頼む前に、自分で3日使ったほうがいい 💰
  5. 先に自分で調べておく2つの公的サイト
  6. 営業電話は、実際に来ます
  7. この記事で名前を出した4つの選定基準
  8. ステップ4〜7:売り出してからが、いちばん読めない 📊
  9. うちいくらの集計:在庫は何か月分あるのか
  10. 価格の感覚:70㎡だといくらか
  11. 「囲い込み」で時間が溶ける仕組み
  12. ステップ8〜9:契約から決済まで。時計を握っているのは買主の銀行 🏠
  13. 契約から決済までに売主がやること
  14. 決済日と、その後。入金はいつ、登記はいつ終わるのか
  15. うまくいかないときの分岐:症状から原因を引く
  16. 引っ越しと資金を逆算する 🗾
  17. この記事のまとめ

全体像:4つのかたまりに分けると読める 📅

まず、細かい工程を覚える必要はありません。売却は大きく4つのかたまりに分かれます。

査定から入金まで:標準4〜6か月 2026-09-13時点。首都圏の中古マンション・戸建を想定 ① 査定・会社選び 2〜4週間 自分で動かせる ② 売り出し〜申込 1〜4か月 いちばん読めない ③ 契約〜決済 1〜2か月 買主のローン次第 ④ 決済後 数日〜翌年3月 登記完了・確定申告 3つのシナリオ(①〜③の合計) 最短 約2か月 相場どおりの価格+買主が現金または審査済み 標準 4〜6か月 多くの人がここに収まる 長期 1年超 価格が市場とズレたまま

ポイントは、①と③は日数がだいたい決まっているのに、②だけ幅が4倍あることです。だから「うちは何か月で売れますか」という質問に誰も正確に答えられない。答えられるふりをする会社があったら、そこは少し疑っていい。

前提の確認:あなたは3つのどの型か 🏠

同じ「売却」でも、急ぎ方がまるで違います。最初に自分がどれか決めてください。

あなたはどの型か 売り先行 先に売る → あとで買う 資金が読める 仮住まいが要ることも 急ぐ必要:低 値下げ圧力を受けにくい 買い先行 先に買う → あとで売る 引っ越しは1回で済む 二重ローン期間が出る 急ぐ必要:高 時間切れ=値下げになりやすい 空き家・相続 住んでいない家を売る 内覧の調整が楽 名義・相続登記が先 急ぐ必要:中 税の特例に期限がある ここで先に決めること 「いつまでに現金が要るか」の1点だけ。逆算はそこからしか始まらない

住んでいた家を売る場合、税金の特例に期限がついています。国税庁のタックスアンサーNo.3302では、いわゆる3,000万円の特別控除について「住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること」が条件のひとつと示されています。空き家にしてから売る人は、この3年の壁を先に確認しておいたほうがいい。個別の判断は税理士に相談してください。

工程別に積み上げる:12ステップと日数 📋

ここが記事の本体です。売却は、実務上こう分解できます。

# 工程 日数の目安 誰が動かすか
1 自分で相場を調べる 1〜3日 自分
2 査定を申し込む → 机上査定の回答 当日〜3日 不動産会社
3 訪問査定 → 査定書が出る 訪問から3〜7日 不動産会社
4 会社を選ぶ・媒介契約を結ぶ 1〜2週間 自分
5 レインズ(業者間データベース)へ登録 専属専任は5日以内/専任は7日以内 不動産会社(法律上の義務)
6 写真・図面・広告の準備、売り出し開始 3〜10日 不動産会社
7 売り出し〜購入申込が入る 1〜4か月 市場
8 申込 → 条件調整 → 売買契約 数日〜2週間 双方
9 売買契約 → 買主の住宅ローン本審査・金銭消費貸借契約 3週間〜1.5か月 買主と銀行
10 決済・引き渡し(当日) 1〜2時間 司法書士が立ち会う
11 登記の完了 数日〜2週間程度 法務局
12 確定申告 売った年の翌年 自分

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ステップ5の「5日以内/7日以内」は業界の慣習ではなく、法律の話です。近畿レインズ(国土交通大臣指定の指定流通機構)の説明では、専属専任媒介契約は「媒介契約締結の翌日から5日以内に登録義務有り」、専任媒介契約は「7日以内」。いずれも不動産会社の休業日は日数に含みません。

そしてこの期限、守られないことが実際にあります。国土交通省不動産・建設経済局不動産業課が令和7年9月12日付で不動産業関連団体に出した事務連絡には、こうあります。「当該期間を超過した登録や、媒介契約年月日の誤入力が一定数あったことが判明いたしました」。同じ文書で、登録期間に違反した場合は宅建業法第65条第1項の指示処分の対象となり得る、と明記されています。

役所がわざわざ「周知してください」と文書を出すということは、そこそこの件数あったということです。個人的には、この一文がこの記事でいちばん重い事実だと思っています。

ステップ1〜3:査定を頼む前に、自分で3日使ったほうがいい 💰

この章で分かること:査定は「売れる値段」ではないこと。そして、自分で先に調べておくと会社選びが数日短くなること。

査定額は、不動産会社が「このくらいで売り出せそうです」と述べる意見です。宅地建物取引業法第34条の2第2項は「宅地建物取引業者は、宅地又は建物を売買すべき価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」と定めています(国土交通省「価格査定マニュアルについて」より)。

つまり、根拠を出すのは会社側の義務です。全日本不動産協会の解説には「根拠の明示は、法律上の義務なので、そのために行った価額の査定等に要した費用は、依頼者に請求できません」とあります。査定が無料なのは親切だからではなく、そういう建て付けだから。

そして大事なこと。査定額は売却価格ではありません。 高い査定額を出した会社が高く売ってくれるわけでもありません。媒介契約を取りたい会社が数字を高めに置くことは起こりえます。だから査定書は「いくらか」ではなく「なぜその金額か」を読む。

先に自分で調べておく2つの公的サイト

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際の取引価格情報が地図から見られます。取引当事者へのアンケート調査をもとに蓄積されたもので、令和7年3月31日時点で約547万件(うち中古マンション等は893,567件)。

国土交通省「不動産情報ライブラリ」のトップページ
国土交通省「不動産情報ライブラリ」のトップページ(reinfolib.mlit.go.jp・2026-09-13時点の画面)

もうひとつが、レインズが運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション(RMI)」。指定流通機構が持つ成約価格情報を、個別の取引が特定できない形に加工して一般公開しているサイトです。全宅連のお知らせによれば、リニューアルで専有面積が5㎡単位、築年数が1年幅まで細かくなり、構造の情報も加わりました。対象は全都道府県、公開期間の限定もなくなっています。

この2つを見てから査定を頼むと、査定書を渡されたときに「この会社、ちゃんと事例を見てるな」「これは高めに盛ったな」の判断がつきます。ここに使う3日は、あとで確実に回収できます。

営業電話は、実際に来ます

一括査定サイトを使うと複数社から連絡が来ます。Yahoo!知恵袋には「いきなり何社からも連絡きて面倒なんですか?」という質問があり、質問者は「仲介業者から、あなたにはこの不動産会社が良いでしょう、みたいな案内が3社くらいきて、その3社で見積もってみる」という流れを想像していた、と書いています。回答では、実際には登録業者に広く情報が流れる仕組みで、平均6社程度から連絡が来ることが多い、と説明されていました。

別の質問者はこう書いています。「電話は遠慮したく何度か『メールでのやり取りを希望』とお願いしたものの、どこの不動産会社も電話での説明をしたいと言われます」。

警戒するのは正しい反応だと思います。そのうえで、実際に効く手はこれくらいです。

  • 依頼社数を最初から3社に絞る(フォームで選べるサイトが多い)
  • 備考欄に「当面はメールのみ希望」「連絡は平日19時以降」と具体的に書く
  • まず机上査定(データだけの簡易査定)にして、訪問は絞ってから
  • しつこい場合は、一括査定サイトの運営事務局に連絡する

この記事で名前を出した4つの選定基準

公的サイト2つは「国が運営していること」。一括査定サービス2つは「運営会社と提携社数を公式サイトに明記していること」を基準に選びました。売れる価格や査定精度で順位をつけたものではありません。

HOME4Uは、公式サイトに「2001年開始の日本で初めての一括査定サービス」「厳選した2,500社の優良企業」「最大6社に一括で査定依頼できる」と記載があります。運営はNTTデータグループの株式会社NTTデータ・ウィズ。

HOME4Uの不動産売却査定ページ
HOME4Uの不動産売却査定ページ(home4u.jp・2026-09-13時点の画面)

SUUMO売却査定は、簡易査定と訪問査定を選べる形。公式ページには「複数の不動産会社に依頼し、その中から信頼できそうな会社を絞り込むことが大切です」と書かれています。

SUUMOの不動産売却・査定ページ
SUUMOの不動産売却・査定ページ(suumo.jp・2026-09-13時点の画面)

ステップ4〜7:売り出してからが、いちばん読めない 📊

ここで分かること:なぜ「3か月」が節目として語られるのか。そして、市場全体の在庫がどれだけ厚いか。

媒介契約(不動産会社に売却を任せる契約、という意味です)は、専任・専属専任なら有効期間が3か月以内と決まっています。だから「3か月で見直し」という話が出てくる。法律が区切りを作っているだけで、3か月で売れる保証ではありません。

うちいくらの集計:在庫は何か月分あるのか

東日本レインズが公表した2026年2月度の首都圏データから、在庫の厚みを計算してみます。

集計方法:東日本不動産流通機構の2026年2月度データ(一般社団法人全国住宅産業協会の掲載分で確認)の「在庫件数」を「当月の成約件数」で割り、市場全体の在庫が何か月分あるかを出しました。個別の物件が売れるまでの日数とは別の指標です。

市場に出ている在庫は何か月分か(首都圏・2026年2月) 在庫件数 ÷ 当月成約件数 うちいくら集計/原データは東日本レインズ 中古マンション 10.6か月分 45,112 ÷ 4,241 中古戸建住宅 12.4か月分 23,685 ÷ 1,910 同じ月、新しく売り出された物件のうち決まったのは マンション 4,241 ÷ 15,453 = 27.4% / 戸建 1,910 ÷ 6,388 = 29.9%

新規登録に対する成約は3割弱。1か月のあいだに新しく売りに出た10件のうち、その月に決まるのは3件弱という計算になります。残りは翌月以降に持ち越される。売り出してすぐ決まるほうが例外だと分かると、2か月目に焦らずに済みます。

価格の感覚:70㎡だといくらか

同じ2026年2月の首都圏中古マンションは、成約価格5,458万円(前年同月比9.5%上昇)、成約㎡単価85.61万円(同8.2%上昇)、平均専有面積63.75㎡でした。

㎡単価をそのまま使うと、70㎡なら85.61万円×70=約5,990万円。ただし単価は立地と面積で大きく動くので、駅から遠い・低層階・築年が古いなら下方向に振れます。あくまで真ん中の目安として。

この数字、別の資料とも突き合わせてみました。不動産流通推進センターの「2025 不動産業統計集」には、令和7年2月の首都圏中古マンション成約が4,152件・㎡単価79.14万円・平均価格4,985万円と記載されています。4,985万円 × 1.095 = 5,458万円。79.14万円 × 1.082 = 85.63万円。前年比の数字ときれいに一致しました。2つの出典で同じ値になるので、この水準は信用していいと思います。

「囲い込み」で時間が溶ける仕組み

売り出しても問い合わせが来ない。原因が価格ではなく、会社側が他社に物件を紹介していないことだったら、いくら待っても終わりません。

国土交通省の売主向けリーフレット(前出の事務連絡 別紙1)は、囲い込みをこう説明しています。「一部の宅建業者が自社の利益のため、売主・買主双方の媒介を行うことを目的として、故意に物件の取引状況を隠し、売主の意向に反して物件の紹介を行わないような行為」。例として「事実に反して『売主都合で一時紹介停止中』と虚偽登録し、他の業者への紹介を意図的に拒否する等」が挙げられています。

対策として、レインズには売主が自分で取引状況を確認できる「ステータス管理機能」があります。登録されるステータスは3種類。

ステータス 意味 売主が見たときのチェックポイント
公開中 他社が問い合わせできる状態 通常はここ
書面による購入申込みあり 申込が入っている 聞いていなければ即確認
売主都合で一時紹介停止中 売主の事情で紹介を止めている 心当たりがなければ要問い合わせ

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令和7年1月からは、不動産会社から交付される「登録証明書」の二次元コードを読み取るだけで、売主専用画面にアクセスできるようになりました。

ただし、この機能はあまり知られていません。国交省が令和7年3月に実施した宅建業者向けアンケートでは、ステータス管理機能について「約7割の事業者において売主への説明を実施していない場合がある」という結果が出ています。7割です。教えてもらえる前提で待たず、登録証明書を受け取ったら自分でコードを読み取ってください。

なお、取引状況の登録内容が事実と異なる場合は、宅建業法第65条第1項の指示処分の対象になる、と同じ文書に書かれています。

ステップ8〜9:契約から決済まで。時計を握っているのは買主の銀行 🏠

この章で分かること:売買契約を結んでも、すぐには入金されない理由。そして、決済日がどう決まるか。

購入申込が入って条件がまとまると、売買契約を結びます。ここで手付金は動きますが、残代金は決済日まで来ません。買主が住宅ローンを使う場合、契約から決済まで1〜2か月が標準です。

売買契約 → 決済 この1〜2か月は買主の銀行が動かす 売買契約 手付金 印紙を貼る 本審査 申込 買主が動く 売主は待つだけ 本審査 承認 1〜3週間 金消契約 借入の契約 決済・入金 ある銀行の公表スケジュール(ドコモSMTBネット銀行) 仮審査結果:仮申込当日から3営業日以内 / 正式審査書類:仮審査結果から2営業日後に郵送 契約内容の最終確認と契約手続き:借入希望日の5営業日前の13時まで

この「借入希望日の5営業日前の13時まで」が地味に効きます。決済日は、買主の銀行の締め切りから逆算して決まる。売主が「月末に入金してほしい」と思っても、買主の手続きが間に合わなければ翌月にずれます。

売買契約書には印紙を貼ります。国税庁のタックスアンサーNo.7108によれば、不動産譲渡契約書の印紙税は軽減措置の対象で、対象は平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成される契約書(2026-09-13時点)。契約金額1,000万円超5,000万円以下なら1万円、5,000万円超1億円以下なら3万円です。

契約から決済までに売主がやること

待っているだけではありません。ここで動き損ねると、決済日が後ろにずれます。

やること いつまでに つまずきやすい点
住宅ローンの残債確認・抵当権抹消の手配 決済の3〜4週間前 金融機関によっては書類発行に2週間かかる
登記識別情報(権利証)を探す すぐ 見つからないと手続きが増える
印鑑証明書・住民票の取得 決済の1か月以内 有効期限があるので早すぎてもダメ
引っ越し業者の手配 決済の1か月前 3月・9月は埋まりやすい
電気・ガス・水道の停止連絡 決済の1〜2週間前 引き渡し当日まで通電が要る場合あり

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「ここで失敗しやすい」のは権利証です。登記識別情報を提供できない場合、法務局から本人確認のための事前通知が送られ、返送を待って手続きが進む形になることがあります。その分だけ完了が後ろにずれます。心当たりがあるなら、媒介契約を結んだ時点で探し始めてください。

決済日と、その後。入金はいつ、登記はいつ終わるのか

決済日は、銀行の一室に売主・買主・不動産会社・司法書士が集まって、1〜2時間で終わります。

決済当日、何が同時に起きているか ① 書類確認 司法書士が本人確認 登記書類がそろうか 30〜40分 ② 残代金の入金 買主の口座から振込 着金を通帳で確認 ここが「入金」 ③ 精算・鍵の引渡し 固定資産税の日割り 仲介手数料の残額 20〜30分 ④ 登記の申請 抵当権抹消 所有権移転 その日のうちに 申請したあと、法務局で完了するまで 完了予定日は各法務局が申請期間ごとに公表している。混み具合で前後する 名古屋法務局:完全オンライン申請は「3日以内処理」を試行中 書面申請はオンライン等より「3〜4日程度、処理に日数を要することがあります」

入金は決済日の当日です。ここは間違えやすいところ。売買契約の日ではありません。振込を通帳やアプリで確認してから、鍵と書類を渡します。

登記が完了するのは、決済日ではなく数日〜2週間ほど後です。東京法務局は「令和8年9月3日(木)~9月11日(金)申請分」といった単位で完了予定日を公表しています。名古屋法務局のページには、権利の登記の完全オンライン申請について3日以内処理の試行が行われていること、書面申請はオンライン申請より3〜4日程度多く日数を要することがあると記載されています。

司法書士は、代金支払いと所有権移転を確実に同時に成立させるために立ち会います。日本司法書士会連合会は、司法書士の業務として「登記又は供託手続の代理」「(地方)法務局に提出する書類の作成」を挙げています。

そして最後に確定申告。マイホームを売って特例を使うなら「一定の書類を添えて確定申告をすることが必要」と国税庁は明記しています。9月に決済した人は、翌年の確定申告期間に手続きすることになります。資金計画では、この税金分を使い切らないように。最終的な税額の判断は税理士に確認してください。

うまくいかないときの分岐:症状から原因を引く

「3か月経つのに動きがない」。よくある話です。症状ごとに、見る場所が違います。

症状 疑う原因 まず確認すること
問い合わせ自体がゼロ 売り出し価格が市場とズレている 不動産情報ライブラリ・RMIで同条件の成約価格
問い合わせはあるが内覧に至らない 写真・図面・掲載情報の質 ポータルサイトで自分の物件を検索して見る
内覧は来るが申込が入らない 室内の状態、明るさ、においなど 内覧の直前に換気・照明を全点灯
他社から「紹介を断られた」と聞いた 囲い込みの可能性 レインズの売主専用画面でステータスを確認
レインズに載っていない 登録期限の超過 登録証明書の交付を求める(5日/7日以内が義務)
報告が来ない 報告義務違反 専属専任は週1回以上、専任は2週に1回以上が義務

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先ほどの知恵袋には、こんな相談もありました。築浅で値下げもしているのに1年売れない、という人。「内覧に7組きました。そのたび綺麗にしてキッチンやお風呂などは特にピカピカに磨いてます」「もう一年も売りに出してなかなか成果がでないのでストレスです」。回答した宅建士は、長く出続けた物件は業者間で見飽きられる、いったん売り止めて期間を空けてから再依頼する手もある、という趣旨を書いていました。

掃除は悪くない。ただ、内覧が7組あって決まらないなら、掃除以外の変数を疑う段階です。ここは正直、頑張り方の向きを変えたほうが早いと思います。

引っ越しと資金を逆算する 🗾

最後に、実際に使う形にします。「◯月◯日までに現金が要る」から逆算してください。

「◯月に入金したい」からの逆算(標準ケース) 売り先行・首都圏の中古マンションを想定 6か月前 自分で相場を調べる → 3社に査定依頼(机上から) 5.5か月前 訪問査定 → 媒介契約 → 登録証明書を受け取る 5か月前 売り出し開始。ステータスが「公開中」か自分で確認 2〜3か月前 購入申込 → 売買契約。ここで引っ越し業者を押さえる 1か月前 買主の本審査・金消契約/売主は抵当権抹消の書類手配 当日 決済・残代金入金・鍵の引き渡し

ここから、自分の事情に合わせて足し引きします。

  • 買い先行なら、上の日程に1か月足す。二重ローンの期間が伸びるほど、値下げの誘惑が強くなります
  • 相続した家なら、相続登記を先に済ませる。名義が故人のままだと売却の手続きに進めません
  • 3月・9月の決済を狙うなら、引っ越し業者を2か月前に押さえる。繁忙期は日程が選べません
  • 月末の決済は混みます。司法書士も銀行も埋まりやすいので、日程の選択肢は早めに

なお、この記事の「4〜6か月」は過去のデータと実務の積み上げから出した目安です。これから相場がどう動くかを断定するつもりはありません。 過去13年、首都圏の中古マンション成約価格が上がり続けてきたのは事実ですが、それは将来を保証するものではない。

よくある質問

Q. 査定額どおりに売れますか?

売れません。査定額は宅建業法上「価額についての意見」であって、売却価格ではありません。だから高い査定額を出した会社を選ぶ、という決め方は危ない。査定書に書かれた根拠(比較した成約事例、面積・築年・階数の補正)を読んで、事例が自分の物件と近いかどうかで判断してください。

Q. 一括査定を使うと、何社から連絡が来ますか?

依頼した社数ぶん来ます。HOME4Uは公式サイトに「最大6社に一括で査定依頼できる」と書いています。6社に頼めば6社から来る。面倒だと感じるなら、最初から3社に絞って、備考欄に「当面メールのみ」「連絡は平日夜」と書いておくのが現実的です。全社が守るとは限りませんが、書かないよりは通ります。

Q. 3か月経っても売れなかったら、どうすればいいですか?

まず、問い合わせがゼロなのか、内覧はあるが決まらないのかを分けてください。前者なら価格、後者なら見せ方か物件そのもの。同時に、レインズの売主専用画面で取引状況が「公開中」になっているかを確認します。登録証明書の二次元コードから入れます。ここが「売主都合で一時紹介停止中」になっていて心当たりがないなら、その場で会社に問い合わせてください。

Q. 決済日の入金は、何時ごろ振り込まれますか?

決済は午前中に設定されることが多く、着金確認まで含めて1〜2時間です。午後の決済だと、銀行の振込締め切りの関係で日程が組みにくくなることがあります。その日のうちに別の支払いに充てる予定があるなら、午前の決済を希望してください。

Q. 登記が終わるまで、売却は完了しないのですか?

実務上、売主にとっての区切りは決済日です。代金を受け取り、鍵を渡した時点で引き渡しは終わっています。登記の申請はその日のうちに司法書士が行い、法務局での完了は数日〜2週間ほど後。完了予定日は各法務局が公表しているので、気になるなら司法書士に申請日を聞いて照合できます。

この記事のまとめ

  • 査定から入金まで、標準は4〜6か月。最短2か月、長引けば1年超という幅がある
  • 売り出しから申込までが最大の変数。首都圏の在庫は中古マンションで10.6か月分、戸建で12.4か月分(2026年2月、うちいくら集計)
  • 媒介契約後のレインズ登録は5日/7日以内が法律上の義務。守られない例が実際にあることを国交省が文書で指摘している
  • 契約から決済までの1〜2か月は、買主の銀行が日程を決める。売主は書類の準備で貢献するしかない
  • 査定額は売却価格ではない。高い数字より、根拠の中身を読む

次の一手は1つだけ。不動産情報ライブラリで、自分の町の同条件の取引価格を3件見てください。 所要15分。査定を頼むのは、そのあとで十分です。

出典